ガスの特徴と警報器設置の注意点

ガス器具イメージ

ガス漏れは、対応を間違えると火災の原因となったり、場合によっては爆発など大事故の引き金になったりしてしまうこともあります。ガス漏れの予防や「ガス臭い」と感じた時の対応についてお伝えいたします。

■ガスの特徴

家庭用のガスには都市ガスとプロパンガス(LPガス)がありますが、実はどちらのガスも本来は「無色無臭」なのです。
でも、臭いがしなければ万が一ガス漏れなどが発生した場合にも気が付かず、ガス中毒や爆発事故などになりかねないという危険があるため、漏れたらすぐに察知できるよう人体に無害な「付臭剤」であえて匂いをつけているのです。
つまり「ガス臭い」=「危険を知らせてくれている」ということなんですね。

【都市ガスの成分】
都市ガスに多く含まれているのは「メタン」で、約90%を占めているといわれています。メタンは、燃焼しても二酸化炭素の排出量が少ないクリーンエネルギーで、青い炎を出して燃えるのが特徴です。
続いて多く含まれているのが「エタン」で、引火性と爆発性を持つのが特徴です。そのほかプロパンやブタンが含まれ、ブタンは空気より軽く、漏れると上にたまります。
都市ガスは地域によって種類が異なり、そのため対応しているガス器具も変わることがあります。

【プロパンガス(LPガス)の成分】
プロパンガス(LPガス)は、おもにプロパン、ブタン、プロピレン、ブチレン、エタン、エチレン、ブタジエンなどが、法律と規格に合わせてさまざまな比率で混合しています。

LPガスイメージ

■ガス使用時の注意

1.点火は必ず目で確認してください。
点火したつもりでも点いていないことがありますので必ず炎を目でご確認ください。

2.換気には充分気をつけてください。
ガス使用中は換気扇をまわすなど必ず換気をしてください。また、ガスストーブ使用中は、時々窓を開けるなどして部屋の換気を心掛けてください。

3.ガスコンロの使用中はコンロから絶対に離れないようにしてください。
また、コンロから離れる時は、必ず火を消してください。

4.ゴム管は時々点検して、2~3年を目安に取り替えを。
ゴム管からのガス漏れ点検は、石鹸水を塗って泡が出ないことで確認することができます。
ゴム管が、固くなっているものやひび割れ、全体に白っぽくなっているものは、必ず交換してください。

5.ガスは青い炎の状態で使うようにしてください。
赤っぽい炎は、不完全燃焼してCO(一酸化炭素)が発生していることが多く危険です。
CO(一酸化炭素)は、無色無臭で発生に気付きにくく、少量でも吸い込むと手足がしびれて動けなくなり、重症になると死亡することがある毒性の強い気体です。

6.外出・就寝時には、ガス栓及び器具栓をしっかり閉めてください。

7.新しいガス器具を購入する時は、ガスの種類に適合しているかを必ず確認してからご購入ください。
都市ガス用の器具はLPガスには使えません。

ガス栓

■ガス警報器の設置

ガス漏れの多くは、点火したつもり、閉めたつもりなどのうっかりミスによるものです。ガス警報器は、そのような うっかりミスなどによるガス漏れや器具の老朽化や埋設管の腐食によって建物の床下から室内にガスが侵入した場合など、すばやく感知して、ブザーや音声で知らせてくれます。

ガス警報器のまわりにものを置いておくと、ガス漏れを感知しにくくなるので、警報器のまわりには置かないように注意してください。また、ガス警報器の交換期限は5年ですので、日頃から警報器に貼ってある「交換期限表示ラベル」確かめるようにしてください。

もしも、ガス警報器が鳴ったり、「ガス臭いな・・・」と感じたら、電気のコンセントやスイッチには絶対にさわらないでください。あわてて電気や換気扇をつける際に、引火し、爆発することがあり、大変危険です。
まずはガス栓と器具栓を閉めて、ドアや窓を開けて換気をしてください。この際、ガスの性質上、LPガスは空気より重いため床に近い窓を、都市ガスは空気より軽いため天井に近い窓を開けると、効率的な換気が行えます。
しばらく換気してから、落ち着いてガス会社に連絡し、ガス漏れの原因やガス器具の以上が無いかなど確認してもらいましょう。

ガス警報器の設置については、学校やホテル・地下街・病院・アパートなど不特定多数の人が利用する場所には、関連の法と基準がありますが、一般家庭についての法規制はありません。
しかし、LPガスの事故件数は年間200件前後発生しているそうです。このことからも、ご自身だけでなく近隣の方の安全面からも、ガス警報器の設置をおススメいたします。

■まとめ

毎日使うガス器具ですが、表面はお掃除しても、ガス栓や警報器のことはつい見過ごしてしまいがちです。ガス警報器が無い、またはガス警報器はついているけど、正常に反応するのかどうか不安な場合はガス会社に連絡して設置・点検をしてもらいましょう。

またガス警報器を取り付けたいのに、コンロ周りに警報器のAC電源コンセントの余裕がないなどのお困り事も「KGコンシェルジュ」にご相談ください。