危険なヒートショック!熱中症も!?断熱リフォームの重要性

秋も深まり、岡山の平均最低気温は10月の13.7℃から11月は7.5℃、12月は3.8℃と一気に寒くなります。特に朝と夜の冷え込みが厳しくなり、一日の終わりにお風呂でホッと一息という季節になりますね。

そんな寛ぎのひと時が命の危険と隣合わせともいわれるのが「ヒートショック」です。

ヒートショックによって入浴中に死亡した人は、2011年に約1万7000人、2013年に約1万9000人と増加傾向にあり、その数は年々減少している交通事故の死亡者の約5倍とも言われています。

従来の一般家庭では浴室とトイレが家の北側にあることが多く、室温が低いことが多いものです。
暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動する際には、体は熱を奪われまいとして血管が縮み、血圧が上がります。
その後熱いお湯につかることで、急激に血管が広がって血圧が下がり、血圧が何回も変動することになります。

この室内での急激な温度変化が血圧を乱高下させたり、脈拍を一気に変動させることで、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすきっかけとなることを「ヒートショック」と呼びます。
では「ヒートショック」はどうすれば防げるのでしょうか?

まず一番気を付けたいのは入浴時の室温です。入浴前に脱衣所を暖房器具などで暖めておきましょう。
また、脱衣所や風呂場の床にスノコやマットなどを敷いておくことで、足元の冷えに効果的です。
さらに入浴前にお風呂のふたを開けておいたり、シャワーで風呂場の壁や床を温めておくのも有効です。

入浴温度はあまり高く設定せず、40度未満のぬるめのお湯に入り、長湯を避けましょう。
気温が下がる深夜よりはできるだけ早めの時間に入浴し、心臓病や高血圧の人には半身浴をおすすめします。

それでは家の中全体が寒い場合はどうでしょうか?

「家の中が寒い」ことによる健康被害は「ヒートショック」に限ったことではありません。
心臓病や高血圧だけでなく、呼吸器疾患や気管支喘息、アレルギー疾患の症状を悪化させるというデータもあります。

また寒いからできるだけ動きたくないという運動量の減少などから、高齢者の転倒事故なども増加する傾向にある様です。
家の中が寒い原因は窓・ドアや換気扇などの開口部から、また屋根や壁、床などからも熱が逃げてしまうことが考えられます。

一般的に暖房使用時に家の中から外に熱が逃げる割合は

窓・ドアや換気扇などの開口部 > 換気口 > 壁 > 床 > 屋根 の順に多いと言われています。

また「寒い家」は「暑い家」でもあることが多いもので、

冷房使用時に家の外から中に熱が入る割合は

窓・ドアなどの開口部 > 屋根 > 壁 > 換気口 > 床 の順だそうです。

 

夏の暑さもまた、ヒートショック同様、熱中症などによる死亡事故原因に挙げられていることを考えると、室内と外気の温度差の調整は、家族の健康にとって見逃せない問題だと分かります。

まず、自分でできる断熱対策としては、キッチンや廊下などの移動の多い場所なら、床にコルクマットやフロアタイルなどを敷いたり、リビングなら絨毯やラグ、電気カーペットなども効果的です。
電気カーペットをフローリングの上に敷く場合は、床との間にアルミシートなどを敷くことで、熱効率も良い上に、熱によりフローリングの劣化を防いでくれます。

窓などの開口部には市販の断熱シートやガラスフィルムを貼るだけでも違います。最近は貼るのも簡単で、貼りなおしやすいものが多く流通しているので、汚れたら取り替えられるのも気兼ねが要りません。
また窓に貼るだけで外からの冷気をブロックして結露の水滴を吸収してくれるものもあるので、床やカーテンが濡れてカビが生えるのを防止してくれる効果もあります。

夏場なら窓には遮光カーテンやブラインドを、窓の外にシェードを設置するなどして日差しをシャットアウトすることも有効です。

またこうした外気温の影響を根本的に解決する方法として、近年注目されているのが、「断熱リフォーム」です。
寒さ・暑さを家そのものが調節してくれることで、年中家の中が快適で、冷暖房費の節約にもなり、結果的に家計にも家族にも優しい家になることが期待できます。

冬場のヒートショック対策としては、床暖房や浴室暖房などの方法もありますが、家全体の断熱リフォームの主なものには以下の様なものが挙げられます。
【窓断熱】…最も熱の通り道となる窓を複層ガラスに変えたり、内窓を取り付けることで、断熱効果はもちろん結露の防止や防音効果、また製品によっては防犯性も期待できます。

【天井断熱】…天井裏に断熱材を敷き詰めることで冷暖房効果を高めます。

【屋根断熱】…屋根の葺替えや張り替え工事等にあわせて屋根の外側から断熱材を入れる施工方法と、小屋裏(室内側)から行う施工方法があります。屋根に断熱材を施工することによって、夏季の日射による侵入熱を低減し、室内温度の上昇や屋根の火照りを抑え、冷暖房のエネルギー消費を低減することができます。

【外壁断熱】…外壁に断熱材を入れて熱の侵入と流出を防ぎます。断熱材にはマット状やボード状、ウレタンなどの充填形式のものなど様々あり、それぞれのメリット・デメリットがあります。

【床断熱】…床下に断熱材を敷きつめる方法や、床下の空気を壁内に通さないようにする「気流止め」という方法などがあります。

【屋根塗装・外壁塗装】…屋根や外壁の塗装は一般的に5年~10年のサイクルで必要です。熱を持ちやすい鋼板屋根やコンクリート屋根、スレート屋根、コンクリート外壁などに「遮熱塗料」「断熱塗料」と呼ばれる日光を高反射する塗料を塗装することで、夏の室内温度の上昇を抑え、冷房費の節減が期待できます。

気候変動が激しい近年の日本では、「快適に過ごせる季節」が短くなってきましたが、せめてお家の中だけでも年中快適に過ごしたいものですね。

そんな2019年10月以降にリフォームを考えている人に朗報なのが「次世代住宅ポイント制度」です!

「次世代住宅ポイント制度」とは、2019年10月の消費税増税以降に「一定の性能を有する住宅を取得する人」や「対象のリフォーム工事をする人」へ様々な商品等と交換できるポイントを発行する制度のことです。

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