シロアリ駆除の基礎知識

突然のシロアリの発生で慌てていらっしゃる方も多いと思われますが、急ぐあまり間違った判断をしたり、信頼できない業者に依頼してのちに被害を大きくしてしまうことの無い様に、まずはシロアリについて知ることから始めましょう。
シロアリの見分け方や対処法について知る事で、正しい選択と判断ができる様、シロアリの基礎知識をご紹介します。

目次
1.シロアリの種類と特徴について
2.シロアリの被害について
3.シロアリの駆除について
4.シロアリの予防について
5.シロアリ駆除&予防の費用相場
6.シロアリ.Proについて

1.シロアリの種類と特徴について

シロアリはアリと言っても一般的な「クロアリ」とは異なる生き物で、アリ用の殺虫剤を散布してもシロアリには効果を発揮できません。

またその成長過程においても、アリは卵が羽化すると幼虫からサナギを経て成虫になりますが、シロアリは羽化したときから成虫とおなじ形で、脱皮を繰り返しながら成長します。

そうした点から最近では「ゴキブリ」の一種という説もありますが、生活様式や社会形成においては、アリの様にコロニーを形成して社会生活をするのでアリに似ているとも言えます。

また羽のついたアリは、すべてシロアリというわけではありません。シロアリとクロアリはその形状に大きな違いがあります。特徴は、4枚の羽根が全て同じ大きさであること、胴体がずん胴でクロアリの様にくびれていません。

 

シロアリクロアリ
触覚数珠状にのびているくの字にまがっている
胴体ずん胴くびれている
翅(はね)4枚ほぼ同じ大きさ前の羽が大きく後ろが小さい

 

「シロアリ」の種類
日本に生息するシロアリの中で家屋に被害を及ぼすシロアリとして代表的なものが「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」で、日本各地に分布しています。
また奄美大島、小笠原諸島などに生育する「ダイコクシロアリ」に、岡山南部をはじめ温暖な地域にその勢力を広げつつある「アメリカカンザイシロアリ」がいます。

「イエシロアリ」は建物や地中に塊上の大きな穴を掘り巣を作ります。木くずや土で固められた大きな巣からは縦横にトンネルが延び最大100mの範囲で活動します。シロアリは周辺の木材や落ち葉を餌として採取しますが、建物内の乾燥した木材でも自ら水を運んで湿らしながら加害するため、被害は建物全体に及びます。

これに対し「ヤマトシロアリ」は塊状の巣は作らず、適当な生活場所と餌を求めて木材の中の軟らかい部分に添うような形で巣穴を広げ周辺を食い荒らしながら先へ先へと広がっていきます。特に乾燥に弱く、常に湿った木材や土中で生活しており、建物では土台や床束、大引、根太(ねだ)など建物下部に被害を及ぼします。

「アメリカカンザイシロアリ」は輸入材などから日本に入ってきた移入種で、イエシロアリやヤマトシロアリと違い、乾燥した所でも繁殖し、建物だけでなく家具や木製品にも被害を及ぼします。そのため発見が遅れがちになり、気付いたときには被害が増大していることが多いのです。

白ありは1年中活動していますが、4月中旬から7月の雨の降った後の蒸し暑い日に巣から飛び立ちます。
ヤマトシロアリは、4月~5月の昼間、浴室などから飛び立ち、またイエシロアリは、6~7月の夜、燈火に集まってきます。

ここで見られる羽アリは雌雄の個体群で、それぞれ1対1の配偶者を見つけます。
配偶者を見つけたカップルは地上に降りて羽を取り、新たな巣を形成します。
そこからまた数万頭からなるシロアリのコロニーが出来あがるのです。

2.シロアリの被害について

被害の進んだ建物では明らかな異常が現れます。実際にシロアリの被害にあうと、どのような事象が見られるのかご紹介します。

●家の周辺や近所で羽ありが飛んでいるのを見た。
●庭に置いてある木材に白ありがついていた。
●家のたてつけが悪くなった。
●垣根のくいがグラグラする。
●柱などをたたくと空洞音がする。
●風呂場の入口の敷居、柱などが黒くなった。
●洗面所や台所の床がブカブカする。
●基礎部分や床下に盛り上がった土の筋(蟻道・蟻土)がある

イエシロアリの被害
シロアリ基礎知識イエシロアリ-1
イエシロアリが木造住宅の床下に作った巨大な巣です。

調査の結果、この住宅では1階部分が2階の重量を支えられないと判断。
2階を撤去してリフォームを行うことになりました。

ヤマトシロアリの被害

和室にカーペットを敷いていたところ湿気が増え、ヤマトシロアリによって食害された畳です。

床下から土台→根太→床板→畳の順に被害が広がりました。

3.シロアリの駆除について

シロアリの駆除と予防の方法について

■バリア工法(従来施工法)
「日本しろあり対策協会」で認定された低臭薬剤を床下に散布する方法で即効性・持続性に優れた工法です(土壌散布処理・注入処理)
従来から一般的に行われてきたシロアリの侵入を防ぐ工法で、家屋の木部や侵入できない土間・壁部に穿孔し、薬剤を注入します。また、土壌部に薬剤を散布して薬剤のバリアを張り、侵入を防ぎます。
家屋に直接薬剤処理するため、抵抗力の弱いお年寄りやお子様、ペットがお住まいの場合はお勧め出来ません。
予防のために床下や住宅基礎周りなどに薬剤を散布したり、木材などの住宅素材に穴を開けて薬剤を注入することもあります。
加害箇所が大きい場合や、大量にシロアリが発生している場合などにおすすめです。
薬剤散布してすぐにシロアリを駆除することができ即効性は抜群です。
また、地面のかなり深い場所まで浸透することができますので、シロアリの侵入を防ぐことが期待できます。
ただし、「ヤマトシロアリ」の場合、被害箇所から離れたところに巣を作っていることもあり、また、ベイト工法と比べ巣を根絶することを目的としないため、巣の根絶はほとんど不可能です。
薬剤の効果期間はおおよそ5年です。再発していないか定期的な確認が必要です。

【施工内容】

1.穿孔処理
被害箇所を考慮の上、床束・土台・大引などに電気ドリルで直径10mmくらいの穴を開けます。

2.注入処理
1であけた穴に、浸透性の優れた薬剤を圧力をかけて注入します。

3.吹き付け処理
土台・床束・大引など木部の表面に吹付け処理を行います。

4.土壌散布処理
地表面に薬剤の散布を行います。束石・基礎周辺は特に入念に行います。

5.風呂・トイレ・玄関・勝手口等の処理
吹付処理、穿孔注入処理、カベ注入処理、土間注入処理など構造上、一番有効な処理方法を組み合わせて行います。

■ベイト工法
シロアリの通り道や被害箇所、家の周辺にシロアリを死滅させる餌「ベイト剤」の入った特殊なステーションを埋め込んでコロニー(巣)ごとシロアリを全滅させます。
「ベイト剤」は巣まで持ち帰るまでは死な無い様に、毒ではなくシロアリの脱皮を抑制することにより死に至らしめるもので、薬剤散布するバリア工法と比べ即効性はありません。
薬剤は特殊な容器に納めて地中に埋め込まれますので、人やペットが薬剤に触れる可能性はほとんどありません。
ほぼ匂いも無く、周辺環境にも悪影響を及ぼさないなど、高い安全性が確認されている薬剤です。
ベイト工法は定期的に点検を行いベイト剤を投与する必要があるためバリア工法よりも料金は高くなります。

・アレルギーをお持ちの方
・小さなお子様がいるご家庭
・ペットを飼われているご家庭
・薬剤による健康への悪影響が心配な方
・シックハウス症候群が心配な方
・薬剤の臭いが気になる方
・建物を傷つけずに施工したい方
・多階層の建物へのシロアリ対策をお考えの方
・多くの人が訪れる公共施設へのシロアリ対策をお考えの方

【施工内容】

1.調査(モニタリング)
餌木の入った特殊容器(ステーション)を設置します。
モニタリング1 モニタリング2 モニタリング3

2.根絶(ベイティング)
薬剤入りの餌で、巣中の白ありを連鎖的に死滅させていきます。
ベイティング1 ベイティング2

3.再侵入を予防(再モニタルリング)
薬剤入りの餌で、巣中の白ありを連鎖的に死滅させていきます。

 

4.シロアリの予防について

シロアリ予防(床下環境)
シロアリが発生してしまった場合は、駆除する際に併せて予防対策を行うことをお勧めします。特に薬剤散布するバリア工法は巣を全滅させる工法ではないため、湿気を好むシロアリが侵入しない環境を整えておくことが予防に繋がります。

■床下換気扇
床下に強制的な風の流れをつくることで、床下木部の含水率を確実に低下させ、
腐朽菌・害虫等の発生しにくい環境にします。

■床下調湿剤
床下湿度を低下させる事により、カビ・白あり等の不快害虫の予防になります。

■竹炭調湿
竹炭マットが湿気を吸収することにより、湿気を好むカビ・ダニ・白ありの予防に効果を発揮します。

■床下補強
ダブルロック方法で安定した強度、レベル調整が必要な時も再アジャスト可能。
湿気に強く、木材のように腐朽せず、白ありを寄せつけません。

 

5.シロアリ駆除&予防の費用相場

シロアリの発生個所は主に床下であることから、依頼者自身が現場を確認することは困難です。
そのため、「安いから」と頼んだ業者がいい加減な施工をしても気づけなかったり、正しい調査をしなかったことからかえって被害が大きくなってしまったりということもあります。
シロアリ駆除費用は主に平米(㎡)単価で計算されますが、坪単価で算出する業者もあります。1坪は3.3㎡のため、平米(㎡)単価を坪単価に換算する場合はその3.3倍で計算します。
公益社団法人日本しろあり対策協会では、1㎡あたり約3,000円程度を基準として打ち出していましたが、現在の費用相場は概ね1㎡あたり約2,000円~3,000円、1坪あたりでは約5,000円~10,000円と言われています。
シロアリ駆除に必要な費用は、シロアリ駆除の施工方法が、被害の大きさやシロアリの種類、面積のほか、建物の構造による作業の難易度などによっても変わるので、最低でも2社くらいの見積もりを取って検討することをお勧めします。

 

6.シロアリ.Proについて

害虫.proの「シロアリ駆除」の安心基準

KGコンシェルジュが直営する「シロアリ.pro」では信頼できる地元の専門業者=プロをご紹介するために独自の評価基準を設けています。

「シロアリ防除施工士」の資格を有し、10年以上の施工実績のある企業を厳選
長年の実績はもとより、公益社団法人「日本しろあり対策協会」認定資格「シロアリ防除施工士」の資格有する専門業者のみを厳選しています。

 ★「日本しろあり対策協会」が定める仕様書に則った施工を行います
公益社団法人「日本しろあり対策協会」が定める「防除施工標準仕様書」「しろあり防除施工における安全管理基準」に則った施工を徹底します。

★ 法律に準拠した薬剤の適切な使用
科学物質審査および製造などの規制に関する法律に準拠した薬剤のみを使用します。

★ 施工によるメリットとデメリットを必ず説明すること
シロアリの発生有無やその状況、お客様のご予算に合わせてご提案します。またそれぞれの施工内容ごとのメリットとデメリットをご契約前にご説明します。

★ 保証期間の設定と保証内容の明確化
施工後の定期メンテナンスと予め設定した保証期間や保証内容をご契約時にご説明します。

★ 施工によるメリットとデメリットを必ず説明すること
お客様のご予算やライフプラン、ご希望に合わせて、塗装工事の内容にも部分的な応急処置から外壁・屋根など全体に関わるものまで様々です。それぞれの施行内容に沿ったメリット、デメリットをご契約時にご説明します。

 

 

現地調査、見積無料で信頼できる地元の優良企業をご紹介しますので、まずはご相談ください!

 

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