解体工事の基礎知識

工事の中でも最もクレームやトラブルが多い「解体工事」。初めての解体工事は不安がつきものです。安心して解体工事を行うために、信頼できる解体業者に依頼するために、解体工事の基礎知識と業者選びのポイントなどを把握しましょう。

目次
1.解体工事の費用について
2.解体工事の注意点
3.解体工事の近隣トラブル
4.解体業者の選び方
5.解体.proについて

1.解体工事の費用について

解体工事の費用は
・建物の構造種別
・建物の延べ床面積
・建物の立地条件や敷地内の環境
によって算出されます。

また、その内訳は解体する「建物自体の解体費用」と建物以外の「付帯設備の解体費用」に、安全に解体するための「架設工事費用」と廃棄物処理や車両代などの「その他費用」で構成されます。

まず、「建物自体の解体費用」は建物本体の構造や大きさにより算出され、木造、鉄筋コンクリート、RC造などの構造別で延べ床面積当たりの金額が変わります。
また、建物本体以外の土間コンクリート部分や塀、植栽、浄化槽など地中の撤去物にもそれぞれ費用が発生します。

次に安全にクレームの無い様に作業するために欠かせないのが「養生(ようじょう)シート」とそれを設営するための「足場(あしば)」の設置です。
「養生シート」は埃の飛散を防いだり、騒音を軽減するために不可欠で、これを設置しないで施工するという業者は要注意です。(※詳細は「3.解体工事の近隣トラブル」にて)

解体する家屋の隣家との距離など、作業しやすい環境かどうかなどの条件も費用に関わります。作業しにくい場所であればその分慎重さや手間が必要になり、工期や人件費に影響し、費用が高くなることも。
また、重機が侵入しやすい場所かどうかによって、交通整理の人員が増えます。
こうした様々な要因から解体費用が構成されていることを把握してから見積りを依頼しましょう。

 

2.解体工事の注意点

解体工事は建設工事の中でもリスクの高い作業であり、事故が発生しやすい工事と言えます。まず、解体工事では高所作業を伴うため、人身事故の起きやすい現場です。
足場の設置もガイドラインに従った適正な設置方法を遵守し、作業員の安全帯の着用の徹底など安全への配慮が求められます。
また、重機の転倒や接触、外壁の倒壊などを防止するための危険予知活動(KY活動)を徹底するなど、普段から安全意識の高い作業管理をしている解体業者を選びましょう。

また、地方自治体によって違いはありますが、主に80㎡以上の建築物を解体する際は、「建築リサイクル法」の届出が必要です。(各市区町村のホームページで確認できます。)
「建築リサイクル法」とは解体工事を行う際に、特定の建設資材(コンクリート・アスファルト・木材・鉄 等)を分別解体しリサイクルすることを義務付けた法律です。これらを分別せずに解体して投棄すると、法律で罰せられます。
更に、解体工事標識の提示や、工事着工の7日前迄に事前周知報告書の提出も必要です。
本来は施主(依頼主)が提出することが義務付けられていますが、解体業者に委任状を作成して代理で届出を行ってもらうことができます。

その他、電気・ガス・電話などの解約や停止も同じく着工日7日前までに完了する様に届出ましょう。ただし、水道は解体作業の際の散水や清掃に必要なため、止めないように注意しましょう。

解体工事後は完了後1ヶ月以内に法務局へ「建物滅失登記」という申請の提出が必要です。
登記申請を怠ると10万円以下の過料が課せられるるので、注意しましょう。

 

3.解体工事の近隣トラブル

解体工事を依頼するうえで注意すべき点がいくつかあります。
まず、一番重要なのが近隣住民との騒音や埃(粉塵)、事故などのトラブルがあげられます。

まず、埃(粉塵)の飛散を防ぐためにかならず養生シートを設置することが肝心です。
「安くしてあげる」と言われて養生費を削ったり、見積もりには養生費用が入っているのに実際には設置されずに解体していたなどということもあります。
さらに養生は設置していても散水作業(水を撒きながら作業すること)をせずに解体したことで粉塵が飛散することもあるため、事前の確認が必要です。
また、隣家と密接した立地条件の場合など、足場を隣家の敷地に設置しなければならない場合などは、事前承諾はもとより、「借地料」を支払う場合もあります。

次に騒音や振動によるトラブルも挙げられます。
作業する時間帯をきちんと定めて施行することが肝心ですが、振動により近隣住宅に亀裂が入るなどの破損をさせてしまったというケースもあります。工事内容の規模や現場によって騒音振動測定や近隣住宅の事前調査を行ったり、使用する重機を変更したりするな度の対応が必要な場合もあるので、解体業者と充分打合せしましょう。

それらも含め、近隣住民への事前説明と挨拶をし、理解を得られる様に段取りしてから着工する様に解体業者と十分打合せする事が最大の防止策と言えます。

また、隣家や塀などを作業中に傷つけてしまった場合は、施主(依頼主)が危険を承知で指示した場合を除き、解体業者の責任となる場合がほとんどですが、解体業者、施主(依頼主)の双方に損害賠償の責任を問われたという事例もあります。
その他、十分配慮していても発生してしまった不慮の事故などの場合に備え、解体業者が第三者への損害に備えた、賠償責任に関わる保険へ加入していることを確認しましょう。

その他、工事車両の出入りや駐車に関するトラブルも住宅地で多く見られます。工事車両や重機の侵入に際し、近隣住民の通行を妨げて迷惑をかけたり事故に繋がることの無い様人員配置をしたり、通行止めする必要がある場合の道路使用許可などは事前申請が必要です。またを駐車する場所が無い場合は近隣の駐車場を手配する費用が別途必要な場合もあるので、周辺環境の確認も見積り時にきちんと確認してもらいましょう。

 

4.解体業者の選び方

500万円未満の解体工事の場合は「解体工事業登録」が必要です。
「解体工事業登録」とは「建築リサイクル法」で定められた、解体工事を行うために必要な登録制度です。
平成26年5月までは「とび・土工工事業」に含まれていましたが、平成26年6月に「解体工事業」という一つの業種区分として新設されました。
※平成28年6月1日以前から「とび・土工工事業」の許可を受けている業者であれば、平成33年3月31日まではこの許可だけでも解体業を営むことができる経過措置が取られています。

500万円以上の解体工事の場合は「解体工事業」「とび・土工工事業」「建築工事業」のいずれかの許可を受けていることが必要です。

実際のところ、許可証を取得せず解体業を営んでいる解体業者が存在するため、このような登録・許可を業者さんがきちんと取っているかを確認しましょう。

また解体業者が事業者向けの損害賠償保険に加入しているかどうかも確認しましょう。
前述(2.解体工事の注意点、3解体工事の近隣トラブル)でもご紹介した通り、解体工事中に万が一発生した事故やトラブルを対応できる損害賠償保険や保証について事前に確認しておきましょう。

その次に契約前の事前調査や説明をきちんとおこなってくれるかどうかが重要です。
充分な安全配慮がなされているかどうかを確認するために、見積り時の周辺環境などの下見調査への立会いと解体業者自身が定めた安全基準の確認を行いましょう。
また、書類内容の説明時に分からないことをきちんと分かり易く説明してくれるかどうかもチェックし、不明な点や回答が得られない項目を曖昧にしたままの契約はしないように注意しましょう。

最後に挨拶などのマナーや服装などの清潔感も重要なチェックポイントです。
実際に作業する職人の服装やマナーは近隣住民へ与える影響も大きいものです。
ゴミの投げ捨てなどのマナー違反の行為がないか、服装は清潔感があるかなど、下見時にチェックしておくこもお忘れなく。

 

5.解体.proの安心基準

KGコンシェルジュが直営する「解体.pro」では信頼できる地元の専門業者=プロをご紹介するために独自の評価基準を設けています。

「解体.pro」の安心基準

「解体工事業許可」を有する企業で、「解体工事施工技士」の資格を有する職人による施工
平成31年6月1日以降、「とび・土工工事業者」は新たに「解体工事業許可」を取得しないと解体工事を請け負うことができなくなりました。その他にも建設機械施工技士や解体工事施工技士在籍。「解体.pro」では許認可と資格を有する企業を厳選しています。

曖昧な金額提示はしません。
「1坪あたり○○円です」という回答ではなく、解体.proでは何処にいくらの費用がかかるのか、しっかり提示し必要あればしっかりご説明します。相場の分からない方に対してざっくり金額を提示してくる業者は、信頼性に欠けますので安さだけで判断するのは危険です。

近隣の方へのご挨拶及び配慮
解体工事の際には最善の配慮をしたとしても大きな音や、埃、重機やダンプの往来によって近隣の皆様にはご迷惑をお掛けしてしまいます。「解体.pro」からのご挨拶やご説明はさせて頂きますが、可能であれば施主様からのご挨拶を先々のことを考慮して推奨しております。

保険・保障に関して
解体現場は重機の使用や高所での作業も多く様々な危険やトラブルを伴うため安全への意識を高め最善に努めていますが、いざといった際に備えを考えた、賠償責任に関わる保険へ加入しています。ただ一番重要なことは問題を起こさない事です。

地中埋蔵物
建物の土台になる基礎解体工事は大量のコンクリートがらが出ますが、整地の際に大きなガラを地中に残さないよう徹底しているので、「解体工事後に何かが埋められていた!」という心配はありません。

マニフェストの約束

解体工事には大量の廃棄物が排出されます。この廃棄物が正しく処理されたことを証明するのがマニフェストです。マニフェストは処理までの過程が細かく記録されており、不法投棄を防ぐために義務付けられています。

 

現地調査、見積無料で信頼できる地元の優良企業をご紹介しますので、まずはご相談ください!

 

「解体.pro」へのお問い合わせはこちら