暖房器具の点検・庭木の剪定【住まいのお手入れカレンダー:11月】

寒さが本格的になってくる11月。12月に入ると仕事や行事が忙しくなってバタバタとしたまま年末になってしまうことも。
気持ちよく新年を迎えられるように、少しずつでも早めに住まいのメンテナンスを行っていきましょう。

■暖房器具

昨シーズンに使用していたストーブや夏に使用していたエアコン等を、使い終わってそのままにされている方も多いのではないでしょうか?
本格的に寒くなり、いざ使おうと思ったら「臭い」「調子が悪い…」「壊れている」なんてことがないように早めに点検しておきましょう。

≪電気ストーブ≫

電気ストーブ

「火を使用していないから安全」と考えられやすい電気ストーブですが、実は近年の普及数の増加もあいまって、火災の原因としては石油ストーブよりも圧倒的に多いのです。

洗濯物を近くに干したり、外出時間のぎりぎりまで電源を入れておくことは控えるなど、使用上の注意はもちろんですが、以下について使用する前に点検しておきましょう。

【電気ストーブの点検リスト】

□内部にホコリがたまったままになっていないか
□電源コードが断線、ひび割れなどしていないか
□電源コードの取り付け部分や、コード・プラグに傷・変形・膨れはないか
□温度を調整するコントローラーに不具合はないか
□温度調節がきちんとできているか
□煙、異臭、異音はないか

≪石油ストーブ・石油ファンヒーター≫

石油ストーブ石油ファンヒーター

室内が早く温まりやすい石油ストーブや石油ファンヒーターですが、実際に灯油を燃料にして炎を焚いて使用するので、危険な暖房器具でもあります。急な使用で、大きな発火をしてしまう可能性もありますので、使用前に必ず点検をしましょう。

【石油ストーブ・石油ファンヒーターの点検リスト】
□本体からの油漏れ、油たまり、油のにじみがないか□電源コードが断線、ひび割れなどしていないか
□電源コードの取り付け部分や、コード・プラグに傷・変形・膨れはないか
□フィルターや温風吹出口にホコリや汚れがたまっていないか
□温度の調整機能が正常に動作しているか
□暖煙、異臭、異音がないか

注意

昨シーズンに使用した灯油の残りは使用しない様にしましょう。灯油が酸化し、劣化した状態でストーブに使用すると、芯にタールがたまることが原因で芯が下がらなくなり、消火スイッチを入れても消火できなくなるおそれがあります。

≪ホットカーペット≫

ホットカーペット

リビングなどで使用されるホットカーペットですが、シワがよった状態で使用すると温度が一定にならず、過熱状態で発火をする恐れもあります。保管をしておく際にもシワや跡が残らないように保管をしましょう。

【ホットカーペットの点検リスト】
□電源コードが断線、ひび割れなどしていないか
□電源コードの取り付け部分や、コード・プラグに傷・変形・膨れはないか
□コードが動いた際に、電源が点いたり消えたりしていないか
□電源コード・プラグ・コントローラーが異常な熱を持っていないか
□煙、異臭、異音はないか

≪エアコン≫

エアコン

エアコンは夏に冷房で使ったまま放置した状態だと、カビの発生が心配です。冬は乾燥していますので、カビやダニが空気中を舞うと、風邪や喘息などの病気の引き起こしかねません。使用前にお手入れをしっかりしておきましょう。

【エアコンの点検リスト】

□エアコンのフィルター・ルーバーが汚れていないか
□温度の調整機能が正常に動作しているか
□室外機の周りにゴミが溜まっていないか
□暖煙、異臭、異音がないか

その他

暖房器具はメンテナンスをせずに長期間の使用を続けると、温まりにくくなったり、故障や事故の原因にも繋がりますので、ぜひ使用前に少し点検をしてみてください。

また、暖房器具を効率よく使用するためにも、カーテンを厚手のものにしたり、ラグを冬仕様のものに変えてみることも良いでしょう。少しの工夫で冬の住まいは快適なものとなります。

今回ご紹介した暖房器具も、ご自身でのメンテナンスには限界があります。
年中使用するエアコンは、年に1度プロにお掃除をお願いすることで自分の手の行き届かない内部まで洗浄を行ってくれます。なかなか掃除の出来ていない方や、掃除をしているのに綺麗にならないとお困りの方は、年末の大掃除に向けてプロにお任せしてみることも1つの手段です。

■庭木の剪定

落葉が一段落し、枝の状態が分かりやすくなった11月。
年末の大掃除の前に、お庭の樹木もすっきりと綺麗にしておきたいという方も多い時期です。

しかし、樹木の種類にもよりますが、実はこの時期は庭木の剪定に適した時期とはいえません。

たとえば、ハナミズキ、アオハダ、アオダモヤマボウシなどの落葉樹であれば葉が落ちる晩秋から新芽が出る前までの12月~2月がお勧めですが、
スギ、マツ、マキ等の常緑針葉樹は新芽の出る前の3月下旬から4月、
カシ、ツバキ、サツキ、サザンカ、キンモクセイなどの常緑広葉樹は3月下旬~4月下旬の新芽が出る前か、5月下旬~6月の新葉が落ち着くころが適しており、寒さに弱いため、冬期の剪定はお勧めできません。
この時期はできるだけ大掛かりな剪定はせず、気になる部分だけに留める様にしましょう。

詳しくはこちら→「庭木の剪定について(庭.pro)」

では、気になるところだけでも自分で剪定したいけど、どんな枝をどんな風に剪定したら良いか分からない…、そんな方に剪定すべき「枝」の種類、剪定の際に気を付けるポイントをご紹介します。

≪剪定すべき枝の種類≫

①「徒長枝」「立ち枝」
幹や枝から飛び出して勢いよく大きく伸びすぎた枝のことで、横に広がらず真上に伸びた枝を特に立ち枝といいます。強風などで折れて落下してくる可能性も高いため剪定しましょう。
②「下がり枝」「垂れ枝」
横に伸びた枝から下に向かって伸びた小枝のことで、見た目の美しさを損なう枝です。
③「逆さ枝」
他の枝とは逆向きに幹の中心や下向きに向かった伸びる枝のことで、樹木の種類によってはその枝の形を楽しむ場合もがありますが、基本的には根元から剪定しましょう。
④「平行枝」
ほぼ同じ場所から長さ・太さ・方向を同じ状態で平行に伸びる枝のことです。1本を残して、その他は選定してしまうことがお勧めです。
⑤「からみ枝」「交差枝」
他の枝や幹にからんだり交差したりしている枝のことで、他の幹や枝が擦れて傷つけてしまう枝です。
⑥「幹吹き」「胴吹き」
幹から直接発生した小枝のことで、樹木の上部に養分が行き届かなくなるため、早めに剪定しておきましょう。
⑦「ヤゴ」「ヒコバエ」
樹木の根元や地中から勢いよく伸びた小枝のことで、主幹に養分が行き届かなくなるため、剪定しましょう。

≪樹木全体のバランスを保つ剪定のポイント≫

①樹木の上から剪定を始める
下部から先に剪定を始めていくと、上部にいくにつれて下部よりさらに短く剪定をしていく必要があり、形を整えるために枝を切りすぎてしまいます。切りすぎないためにも、まずは下部から少しずつ整えていきましょう。
②全体を見ながら剪定をする
本来の樹木のバランスは、上部のボリュームが小さく、下にいくにつれてボリュームが大きくなっています。同じようなバランスを保ちながらの剪定がお勧めです。
また、家の中から見たときの樹木の印象と、庭先から見た樹木の印象は、異なることが大半です。全ての枝を一気に切り落とすしてしまうのではなく、少し切ったら樹木から離れて全体のバランスを確認しましょう。
③左右対称にしない
樹木が持っている本来の魅力を惹きだすためには、幹から出ている枝を露骨に左右対称にはしないことがお勧めです。人工的に造られた左右対称な枝よりも、左側に伸びた枝と右側に伸びた枝の長さが異なっているほうが、美しく見えます。

樹木は一度枝を切っても、同じ場所からさらに新しい枝や新芽を出して成長を続けるため、 すっきりさせたいからと切りすぎてしまうと、そこから新たに細い枝がたくさん生えてくることもあります。そうなってしまうと、春や夏のお手入れがさらに大変になってしまいます。

剪定はただ樹の枝を少なくするだけの作業ではなく、樹木の成長を予想しながら、不要な枝を除いたり、季節ごとの変化を楽しみながら育てるために必要なお手入れです。

樹木によって異なる成長の時期やスピードに合わせた剪定は、長い経験と知識、熟練した技術が必要になるため、「樹木の健康診断」も兼ねてプロに相談してみてはいかがでしょうか?

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